愛犬にドッグフードをふやかして食べさせたいのですが、正しくふやかす方法や上手にふやかすコツはありますか?
また、ふやかすときの注意点があれば教えてください。
この記事ではこのような内容についてお答えしています。
- ドライフードをふやかす方法【基本編・時短編】
- ふやかすときの注意点
- ふやかしても食べてくれない対処法
この記事ではドライフード(カリカリ)を正しく簡単にふやかすコツやふやかすことで得られるメリットについて解説しています。
ふやかしたドッグフードはどんなワンちゃん(子犬、成犬、シニア犬すべての犬種)にも与えて良いので、愛犬の健康維持にも飼い主さんは知っておくべき必須の内容となっています。
この記事を読めばドッグフードをふやかすときの注意点や時短術がわかるので毎日の食事の準備が楽になります。
ドッグフードの正しいふやかしかた【基本】
まずは基本編。以下の手順でふやかします。
- 30~40℃のぬるま湯をドッグフードが浸るまで入れる。
- ラップをして5分放置
- まぜる(全体に水分がいくように)
- 再度ラップをして5分放置
- 好みの固さになったら完成
ラップをすることで熱が逃げにくく、ふやかしやすくなります。
それに熱湯(50℃)以上は栄養素を破壊するので使わないようにしてください。
30℃から40℃とかわからないときは、熱湯に水道水をいれて風呂の温度より低くなればOK
ドッグフードの種類によってふやけ具合が違ってくるので、愛犬が食べやすい好みの固さまで時間を置いておきましょう。
電子レンジやミキサーを使ったふやかしかた【時短術】
時間がないときの時短術は以下の2つです。
- 熱容器に入れて電子レンジで温める
- ミキサーやフードプロセッサーを使う
熱容器に入れて電子レンジで温める
電子レンジを使った時短術を教えます。
- 耐熱容器にドッグフード(1食分)を入れる
- 水道水をドッグフードが隠れるくらい入れる
- ラップをして500Wで15秒~20秒加熱
- 5分~10分放置(好みの固さで調整)して完成
加熱後はあまりやわらかくなっていませんし、熱いのですぐに与えないようにしましょう。
電子レンジで温めた直後は5分程度ふやかした固さになっています。
ミキサーやフードプロセッサーで砕く
砕くとふやかす時間が大幅に短縮されます。
- ドッグフード(1食分)をミキサーやフードプロセッサーで砕く
- 30~40℃のぬるま湯をドッグフードが浸るまで入れる
- ラップをして5分待つ
5分程度でかなりふやけますが、めんどくさいのと洗い物が増えるのが難点です。
何食分かまとめて砕きたくなりますが、フードの酸化を早めてしまうので1食分ずつ砕きましょう。
冷蔵庫で半日寝かせるふやかしかた【おすすめ】
これが一番時短で楽なのでおすすめです。筆者もふやかすときはこの方法を使います。
- ドッグフード(1食分)に水を浸るまで入れる
- ラップをして冷蔵庫で半日放置
- 食べる直前に電子レンジに入れて15秒チン
- 温まったら完成
朝ごはんのときに夜ごはんを仕込み、夜ごはんのときに次の日の朝ごはんを仕込むといった感じで行う。
③食べる直前に電子レンジに入れて15秒チン
電子レンジの15秒は冷えたドッグフードを温め直すことが目的です。なので冷たさがなくなって常温になればOK。
半日置くと水分を吸ってドッグフードが膨張します。
カナガンは水分を吸いきって粒のサイズが1.5倍ほどの大きさに。
まぜるとカナガンはペースト状になりました。アカナは粒の状態を保っていますが、やわらかいです。
食事を事前に仕込む手間はかかりますが、電子レンジ15秒でふやけた状態で提供できるので圧倒的に早いです。
ドッグフードのふやけかたをアカナ・カナガンで比較
ドッグフードによってふやけかたが違ってきます。どれくらい違うのか比較しました。
浸かるくらいにぬるま湯をいれて5分ごとにふやけ具合を見ていきます。
ぬるま湯を入れた直後
ラップをしてふやかします。
ふやかした結果がこちら
ふやかした 時間 | アカナ | カナガン |
5分 | まわりが少しふやけた | まわりが少しふやけた |
10分 | 芯が残っていて固い | 芯がやわらかくなっている |
15分 | 力をいれて割れる | 軽い力で砕ける 芯はない |
20分 | 軽い力で割れる まだ芯が残っている | ベチャっと感がある |
アカナ・・・20分しても芯が残っているくらい固いフード
カナガン・・ふやかしやすいので固さの調整がしやすいフード
ドッグフードによってふやけかたが違うので、愛犬に合ったフードの固さを見つけてください。
ドッグフードをふやかすときの5つの注意点
注意点は以下の5つです
- ぬるま湯を使う(熱湯・冷水は使わない)
- 容器にあまった水は捨てない
- やけどに注意
- ミネラルウォーター、牛乳は使わない
- 1回分のみふやかす
順に解説していきます。
ぬるま湯を使う(熱湯・冷水は使わない)
熱湯や冷水でドッグフードをふやかすと栄養素を壊したり体調不良の原因になったりします。
冷たい水はお腹が冷えて下痢や腹痛の原因になり、熱湯(50℃以上)はドッグフードの栄養素を壊します。
30℃~40℃のぬるま湯は体温に近いのでお腹を下す心配がありませんし、ドッグフードの栄養素を壊すこもありません。
あまった水は捨てない
ふやかした後にあまった水は栄養素が溶けこんでいるので絶対に捨てないでください。
ふやかしたお湯を捨てる=栄養素を捨てているということになります。
やけどに注意
やけどには気をつけましょう。
ふやかすときに使うぬるま湯が犬にとって熱いことがあります。
人間が触っても熱くないか確認してからドッグフードをあたえましょう。
ミネラルウォーターや牛乳は使わない
ふやかす水には、水道水が最適です。
ミネラルウォーターはミネラル分が多く入っているので栄養の過剰摂取につながります。
また牛乳は牛乳に含まれる乳糖が下痢を引き起こすことがあるので与えないほうが良い食材になります。
関連記事:【危険】知らないとヤバい!犬が絶対に食べてはいけない13の食べ物!
水道水に抵抗があるという方は1度沸騰させて冷ました水を与えると良いですよ。
1食分のみふやかす
ふやかしたドッグフードは、湿度と温度が高くなるため、菌が繁殖しやすい環境となります。
そのため、作り置きをすると、腐敗する恐れがあります。
食事のたびに必要分だけふやかすように心掛けましょう。
まとめての作りおきは禁止。ドッグフードの食べ残しは捨ててください。
ドッグフードをふやかす5つのメリット
メリット
- 消化吸収を助ける
- 食べやすくなる
- 満腹感が得られる
- 香りが広がり食欲を刺激
- 水分補給ができる
筆者は愛犬の体調をみて意図的にふやかすこともあります。
では、解説していきます。
メリット①消化吸収を助ける
やわらかくなったドッグフードは消化しやすくなるので、胃腸に負担をかけにくくなって消化吸収を助けてくれます。
胃腸が弱っているときはふやかしてドッグフードを与えてみましょう。
メリット②食べやすくなる
顎の弱ったシニア犬や口腔内トラブルがあったり、歯が弱くなっていたりする犬は、固いドッグフードが食べれないことがあります。
ふやかしてあげることで食べやすくなります。
メリット③満腹感が得られる
水分を吸ったドッグフードは膨張します。
見た目が多くなって容量も多くなるので、たくさん食べたい犬やダイエット中の犬は満足できます。
メリット④香りが広がり食欲を刺激
ドッグフードは温めると香りが立ちます。
犬は香りで食事を楽しむので温めることで食欲を刺激します。
食欲がない犬にふやかす方法は効果的です。
関連記事:ドッグフードを食べない悩みを解決!専門家が教える5つのアレンジ方法
メリット⑤水分補給ができる
ドッグフードが水分を吸うので水分補給にもなります。
水をあまり飲まなくなった犬に効果的です。
ドッグフードをふやかす4つのデメリット
デメリット
- 歯周病のリスク
- 時間と手間がかかる
- 噛む力が弱くなる
- ご飯を残す
デメリットはありますが、対策次第で対応できますよ。
では、解説していきます。
デメリット①歯周病のリスク
やわらかくなることで食べカスが歯につきやすくなります。
そのままにしておくと歯石になって歯周病のリスクが高まります。
対策としては食後のはみがきをしっかりすることです。
デメリット②時間と手間がかかる
ドッグフードをふやかす時間や手間はかかってきます。
毎日の準備の手間を省きたいなら以下の方法を試してみてください。
デメリット③噛む力が弱くなる
ふやかすことでドライフードのカリカリ感はなくなるので噛む力が弱ってくることがあります。
おもちゃやロープで一緒に遊んで顎の力を鍛える
デメリット④ご飯を残すことがある
ドッグフードをふやかすと膨張して量が増えます。
量が増えることで少食の子はご飯を残してしまう可能性があります。
カロリーの高いドッグフードに変更する
ふやかすときの水分量を少し減らす
カロリーの高いドッグフードは少量で効率的にカロリーがとれるので少食の子にはおすすめです。
カロリー、タンパク質は高めで脂質もそれなりにあります。
素材にもこだわりがあってアカナ パシフィカは個人的におすすめできます。
関連記事:【愛犬家絶賛】アカナパシフィカを3ヶ月試した結果と口コミ30件を徹底分析!
ふやかしても食べてくれないときの対処法
ふやかしたけど全然食べないというときもあります。
そんなときは、ぬるま湯を魚や肉のダシ、野菜スープに変えてふやかしてみてください。
肉や魚のダシが犬の嗅覚を刺激して食欲を引き出します。
もちろん塩分やネギ類が入ったダシはNGです。与えてはいけません。
詳しくは以下の記事でも書いています。
関連記事:ドッグフードを食べない悩みを解決!専門家が教える5つのアレンジ方法
関連記事:【危険】知らないとヤバい!犬が絶対に食べてはいけない13の食べ物!
子犬・シニア犬にドッグフードをふやかす理由
4ヶ月未満の子犬やシニア犬にはドッグフードをふやかして与えたほうが良いです。
理由は以下です。
- 子犬
- 成長途中なので消化機能が完全ではなく下痢をしやすい。また歯も生えそろっていない。
- シニア犬
- 消化機能が衰えてきて食欲も低下してくる。口腔内トラブルが多くなり噛む力も徐々に弱ってくる。
子犬の場合
生後3~4ヶ月までふやかしてあげるほうが良いです。
4ヶ月を過ぎたら徐々にふやかす時間を短くしていきましょう。
シニア犬の場合
成犬のときと変わらない食いつきや下痢をしないようであればふやかす必要はありません。
愛犬の健康状態によってふやかすのか、そのまま与えるのか決めてあげてください。
成犬にドッグフードをふやかして与えるケース
成犬にもドッグフードをふやかして与えたほうが良いケースがあります。
ふやかした方が良いケース
- 水をあまり飲まない
- 食欲・消化機能の低下
- 体調不良
- 口腔内トラブルで噛めない
- ダイエット中
私は愛犬のダイエットをするときはドッグフードをふやかして与えていました。
目的はドッグフードのかさ増しです。これによって満腹感を得られやすくなり、ダイエットもやりやすくなります。
また元気がないときにもふやかして食べやすくすることがあります。
このように健康な成犬にもそのときの状態や体調を見ながらドッグフードをふやかして与えると良いですよ。
まとめ:自分に合った方法でドッグフードをふやかしてみよう
今回、ドッグフードの正しくふやかすコツや時短術、注意点について解説しました。
基本的なふやかし方は以下の5ステップです。
- 30~40℃のぬるま湯をドッグフードが浸るまで入れる。
- ラップをして5分放置
- まぜる(全体に水分がいくように)
- 再度ラップをして5分放置
- 好みの固さになったら完成
次に時間がなく早くふやかしたいときの時短術は以下のとおりです。
ふやかすときは以下の5つに注意をしていきましょう。
- ぬるま湯を使う(熱湯・冷水は使わない)
- 容器にあまった水は捨てない
- やけどに注意
- ミネラルウォーター、牛乳は使わない
- 1回分のみふやかす
ふやかして与えるのは生後4ヶ月までの子犬や食欲が落ちたシニア犬の他にも成犬でも与えることがあります。
注意点をしっかり把握してドッグフードをふやかしてあげましょう。
ドッグフードのふやかし方でよくあるQ&A
- ドッグフードをふやかすのはいつからいつまで?
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個体差があるので決まりはありませんが、子犬であれば3~4ヶ月を目安に徐々にふやかすときの水分量を減らしていきましょう。
老犬の場合、成犬のときと比べて食べなくなった、水を飲まなくなったということがあればふやかして与えてみましょう。
- ふやかす際のお湯の量はどれくらいを目安にしたら良い?
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目安としてはドッグフードが浸るくらいで良いです。好みの固さにするにはふやかす時間の長さで調整をしてください。
- 下痢をしているときにドッグフードをふやかしても良いでしょうか?
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下痢をしている場合、フードを与えるのであれば消化を助ける目的でもふやかして与えたほうが良いでしょう。
しかし下痢が続くようであれば獣医師に相談することをおすすめします。
- ふやかしたドッグフードは冷蔵庫で保存できますか?
-
ふやかしたあとは雑菌が繁殖することがあるので、作り置きはせず1食分をふやかして与えるようにしましょう。