犬といっしょに暮らすようになったのですが、犬にとって食べたらいけない食べ物ってありますか?
こんなお悩みを解決します。
この記事の内容
- 犬が食べてはいけない食べ物について
- 犬の中毒症状について
- 注意をしてほしい食べ物について
ドッグフードにトッピングをするときは食べさせてはいけない食材に気をつけています。
人が食べれるものでも犬にとって害があるものは身近にたくさんあります。
誤食した場合、嘔吐や下痢、腹痛などの症状が現れるだけでなく、重度の中毒症状や死亡に至ることもあります。
愛犬を守るためにも飼い主さんは犬が食べてはいけない食べ物について把握しておきましょう。
この記事を読めば、愛犬の健康を守るために必要な知識を身につけることができます。
犬が絶対に食べてはいけない13の食べ物
以下の食べ物は命の危険があるまたは犬にとって毒になる食べ物です。
絶対に食べてはいけない
- チョコレート、ココア、
- ブドウ、レーズン
- ねぎ類(玉ねぎ、長ねぎ、らっきょう、にら、ニンニクなど)
- キシリトール
- アボガド
- マカダミアナッツ
- 銀杏
- 鶏の骨
- アルコール
- カフェイン
- 人が食べる加工品
- 香辛料
- いちじく
少量ならと思わずに絶対に与えてはいけません。
チョコレート、ココア
チョコレートとココアに含まれるカカオは中毒症状を引き起こす『テオブロミン』という成分が入っています。
カカオ濃度の高いダークチョコレートほど危険性が高いので注意が必要です。
中毒症状
嘔吐や下痢、のどの渇きの増加、腹部不快感、元気消失、筋肉の振戦(ふるえ)、不整脈、高体温、痙攣発作
命の危険もあるため摂取してしまったらすぐに病院にいきましょう。
一般的には4~12時間で発症
チョコレートの種類によって、症状を引き起こす量が異なるため注意が必要です。
ホワイトチョコレート | 約500g |
ダークチョコレート | 約5g |
チョコレートは絶対に与えてはいけません。
ぶどう・干しぶどう(レーズン)
ぶどう・干しぶどう(レーズン)は中毒症や急性腎不全を引き起こす可能性があります。
原因物質は未解明なのですが、ぶどうの皮が危険と言われています。
中毒症状
嘔吐、下痢、元気がなくなる、脱水、食欲がなくなる、排尿量が増える、排尿量が少なくなる
12時間から24時間以内に発症
巨峰やマスカットなどの大きいブドウは1粒程度、レーズンは約15粒で症状が出るといわれています。
[st-kaiwa1]日本獣医師会の事例がありました。
ねぎ類(玉ねぎ、長ねぎ、らっきょう、にら、ニンニク)
ネギ類には、「アリルプロピルジスルフィド」という成分が赤血球を酸化させて溶血性貧血を引き起こします。
加熱や冷凍しても毒性は消えないので、ネギやニンニクの成分が入っているハンバーグやスープなどは避けてください。
中毒が発症する摂取量は個々の犬により違います
中毒症状
元気がない、食欲がない、貧血・呼吸困難・血尿・嘔吐
命の危険もある食材なので食べさせてはいけません。
キシリトール
犬がキシリトールを食べてしまうと、インスリンの量が急激に増えて血糖値が下がり低血糖になってしまいます。
キシリトールは人工甘味料なので、シュガーレスガムや砂糖不使用のキャンディや焼き菓子などの食品に使われています。
中毒症状
嘔吐、無気力、歩行困難、けいれん、意識喪失
ガムや食品、デンタルケア商品、歯磨き粉などにキシリトールが含まれていることにも注意が必要です。
ガム1個で急性肝不全になることも。
アボガド
アボカドに含まれる『ペルシン』がワンちゃんにとって有毒になります。
種子や皮も消化できずに腸につまってしまう危険があるので食べさせてはいけません。
中毒症状
嘔吐、下痢、呼吸困難、けいれん、むくみ、湿った咳、血痰
どれくらい食べたら症状がでるかは個体差があるのではっきりしていません。
症状が出る目安は数時間から1日程度かかるのが一般的。少なくとも3日程度は様子をみてください。
マカダミアナッツ・生の豆
マカダミアナッツや生の豆には中毒性物質が含まれます。
中毒症状
嘔吐、下痢、運動失調、筋肉痛、発熱、震え
体重1kgあたり0.7gからリスクあり平均3.5gで中毒症状がでるといわれています。
中毒症状は6~24時間の間に出現
銀杏
ぎんなんに含まれる『ギンコトキシン』という成分は、神経伝達物質のバランスを崩し以下のような中毒症状を引き起こします。
中毒症状
嘔吐・下痢、呼吸困難、けいれん、ふらつき、めまい
成人の中毒量の目安は約40粒、子供の場合は5~6個なので、体の小さい犬ならもっと少ない量で中毒症状が出ることが考えられます。
中毒症状は1時間~12時間ほどで現れる
動物・硬骨魚の骨
骨は尖った部分が口腔や胃で刺さりやすく、傷害や内臓損傷を引き起こすリスクが高いです。
骨の太い魚も同様に注意が必要です。
生の鶏の骨は食中毒や感染症のリスクもあるため、与えないようにしましょう。
アルコール
犬はアルコールに含まれる『エタノール』を分解する酵素をもっていません。
肝臓にも負担がかかります。
中毒症状
嘔吐、下痢、呼吸困難、意識障害、筋肉の振戦、痙攣発作
ほんの少量でも中毒を起こす危険性があるとされています。
犬の体重1kgあたりアルコール5~6mlで致命的になると言われています。
30分程度で中毒症状が現れるといわれています。
カフェイン
犬はカフェイン中毒になりやすいため摂取してしまうと吸収も早いので注意が必要です。
中毒症状
嘔吐・下痢・興奮・呼吸が早い・食欲低下・けいれん・震え・不整脈・血便
緑茶、コーヒー、紅茶、烏龍茶、コーラ、栄養ドリンク、ココアもカフェインが含まれます。
30分後くらいから症状が現れ、48時間以内は観察が必要
[st-kaiwa1]カフェインレスのコーヒーもカフェインゼロではないので要注意
人が食べる加工品
人が食べるように加工されているものは添加物や食塩、砂糖が多く含まれているので、犬に与えてはいけません。
- 干物(塩分過多)
- ソーセージ・ハム(塩分、添加物)
- ケーキ類(砂糖、脂肪過多)
- パン(砂糖、塩分)
- 梅干し(塩分過多)
- チーズ(塩分、脂肪過多)
少量を食べてしまっても緊急性はありませんが、大量に摂取してしまうと危険です。
人が食べる用の加工品は与えないようにしましょう。
香辛料
香辛料は犬にとって刺激物となるので胃腸や腎臓に負担がかかります。
中毒症状
嘔吐、下痢、腹痛
以下の香辛料には注意が必要です。
香辛料一覧
唐辛子、わさび、こしょう、マスタード、山椒、洋辛子、タバスコ、八角、クローブ、オールスパイス、ナツメグ
いちじく
いちじくには『ソラレン』『フィシン』というが犬に中毒を引き起こす成分が含まれています。
中毒症状
嘔吐・下痢・大量のよだれを垂らす・粘膜のただれ・口内炎
どのくらい食べたら中毒症状を起こすのかは、いまだにわかっていません。
個体差にもよるので中毒症状があれば動物病院を受診しましょう。
犬に与える場合に注意が必要な食材
生は危険だけど加熱をすれば食べれるもの、与える量に注意が必要なものは以下になります。
- 生のタコ、イカ、カニ、エビ、貝、ウニ
- 生卵
- 生野菜
- レバー
- 牛乳
生ものは犬にとって危険な食べ物が存在しますので、しっかりと覚えておいてください。
生のタコ、イカ、カニ、エビ、貝、ウニ
生のままのタコ、イカ、カニ、エビ、貝、ウニはチアミナーゼという分解酵素が含まれます。
チアミナーゼはビタミンB1を分解してしまうのでビタミンB1欠乏症になり犬の脳や神経に障害を引き起こします。
中毒症状
嘔吐・ふらつき・元気がなくなる・食欲低下・けいれん
生で与えないで!
チアミナーゼは酵素なので、熱処理を行えばその効果を失います。
熱処理をしたタコ、イカは食べれますが、消化が悪いので与えないほうが無難です。
もし与えるなら小さく刻んで与えるようにしましょう。
[st-kaiwa1]あえて与える必要はないです
生卵
生卵の白身に含まれる『アビジン』という酵素が、ビタミンB7、Hの吸収を阻害するので皮膚炎や成長不良を引き起こすことがあります。
生のままはサルモネラ菌に汚染されている可能性もゼロではないので加熱調理をして与えるようにしてください。
生で与えないことが重要です。
[st-kaiwa1]加熱したら白身も食べれますが、与える量に気をつけて
またアレルギー症状がでることもあるので与える際には注意をしていきましょう。
食べるなら以下を目安にしてください。
大きさ | 卵の量 |
---|---|
超小型犬 (4kg未満) | 約17g(約0.3個分) |
小型犬 (体重10kg以下) | 約41g(約0.8個分) |
中型犬 (体重25kg未満) | 約80g(約1.6個分) |
大型犬 (体重25kg以上) | 約80g(約1.6個分) |
生野菜
生野菜は繊維が多くそのまま与えると消化不良を起こすことがあります。
- さっと茹でる
- 蒸す
など加熱をして細かく刻んで与えるようにしましょう。
[st-cmemo webicon=”st-svg-hand-o-right” iconcolor=”#3F51B5″ bgcolor=”#E8EAF6″ color=”#000000″ iconsize=”200″]
野菜の栄養素を格納している細胞壁(セルロース)を破壊しないと栄養が効率よく摂れません。[/st-cmemo]
火をいれたり刻むことで栄養素をしっかり摂ることができます。
肉類(レバー)
レバーは、犬にとって栄養満点で有害ではありませんが、食べ過ぎに注意です。
レバーに含まれるビタミンAは、過剰摂取すると体内に蓄積されてビタミンA過剰症になってしまいます。
ビタミンA過剰症の症状
関節の異常、繁殖機能の低下、食欲不振
与える場合の注意点は生は食中毒や寄生虫のリスク大なので絶対に与えないことです。
またレバーには脂肪やコレステロールが高いので食べすぎると肥満につながります。
適切な量を与えることが重要です。
[st-kaiwa1]加熱調理をして少量ならば栄養満点で良い食材です。
牛乳
牛乳は犬にとって良くない食材になります。
牛乳に含まれる乳糖は、消化不良を引き起こし下痢になる可能性があるのでやめときましょう。
まれにアレルギーを引き起こすこともある
乳糖は加熱しても分解されないので牛乳を使った食品にも注意が必要です。
しかしヨーグルトは乳酸菌が乳糖の一部を分解しているので下痢が起きにくいので食べても問題ないです。
[st-kaiwa1]犬によっては少量のヨーグルトでも下痢をしてしまったり、アレルギーを持っている犬もいるので注意。
まとめ:食べてはいけないもは意外と多い
身近にある食べ物で犬が食べてはいけないものは以下になります。
絶対に食べてはいけない
- チョコレート、ココア、
- ブドウ、レーズン
- ねぎ類(玉ねぎ、長ねぎ、らっきょう、にら、ニンニクなど)
- キシリトール
- アボガド
- マカダミアナッツ
- 銀杏
- 鶏の骨
- アルコール
- カフェイン
- 人が食べる加工品
- 香辛料
- いちじく
絶対に食べてはいけない食べ物は命の危険があります。
犬の届かない場所に保管するか隠しておくようにして間違っても口にしないようにしましょう。
与え方に注意が必要
- 生のタコ、イカ、カニ、エビ、貝、ウニ
- 生卵
- 生野菜
- レバー
- 乳製品
注意が必要な食べ物については加熱処理をしたり細かく刻んだりして工夫が必要です。
与える量には気をつけましょう。
トッピングをしたいけどいろいろ考えるのが面倒、大変といった方には以下がおすすめです。
時短になって簡単にトッピング
犬が食べてはいけない食べ物のQ&A
ガーリックパウダーを含むドッグフードがありましたが与えても良いですか。
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にんにくは栄養豊富で免疫システムの強化や疲労回復の効果が期待でき、プレミアムドッグフードに含まれていることもあります。それで中毒になったということはないようですが、配合量などは研究された結果で行っているのでご家庭でにんにくを与えるのはやめてください。ソルビダシリーズはガーリックパウダーが配合されています。
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犬にあげてはいけない野菜はなんですか?
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ネギ類(玉ねぎ、長ねぎ、らっきょう、にら、ニンニク)、アボガド、ぎんなんは中毒成分があるので与えないようにしましょう。
その他の野菜も生では与えずにさっと茹でたり、蒸したりして火を通してから細かく刻んで与えるようにしましょう。
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犬に生肉はあげないほうが良いですか
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生肉には細菌汚染や寄生虫汚染を起こしやすいので下痢などの症状がでる場合があります。食べ慣れていない場合は注意が必要です。鶏、豚、ウサギ肉は必ず火を通して与えましょう。
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